2023-01-17

D.O.P. Sidra de Asturias アストゥリアス 【生産者】バジェ バジーナ イ フェルナンデス

D.O.P. Sidra de Asturiasアストゥリアス

世界で最もシードルを飲む地域?

スペイン北部アストゥリアスAsturias州は、まさに「グリーン スペイン」。
アストゥリアスはスペインの中では雨量が多く緑にあふれ、ワイン用のブドウよりもシドラ(シードル)用のリンゴの栽培が盛んな地域で、州都オビエドOviedoの旧市街地にあるガスコナ通りcalle Gasconaに行けば、シードル酒場sidreriaが軒を連ねます。
このガスコナ通り、週末ともなれば人で溢れかえり、エスカンシアール(高いところから注ぎ落す注ぎ方)で飛び跳ねたシドラで、通りを歩けばペタペタと靴が石畳に着くような感覚すら憶えるほど。
ほとんど全ての人々が飲んでいるのは、酸味が強くフレッシュな、シドラ ナトゥレsidra natureです。

【生産者】 Valle Ballina y Fernandez バジェ バジーナ イ フェルナンデス

  • 秋の収穫期に集められるリンゴ
  • 伝統的なシドラの発酵樽

そんなシドラ文化が根付くアストゥリアス州の中で、バジェ バジーナ イ フェルナンデス Valle Ballina y Fernandez は異色の存在。
1890年から、シャンパーニュやカバのような「二次発酵」のシドラ(シードル)を生産しています。

この生産者が、二次発酵のシドラをつくることになった当時は、スペインから南米にたくさんの人々が移住し、アストゥリアス州もその例外ではなく多くの人々が移住しましたが、彼らは移住先でも故郷アストゥリアスの味であるシドラを楽しみたかったものの、コンテナにはリーファーなどの冷蔵設備がなかった時代、フレッシュなシドラ ナトゥレは赤道を越えて南米に輸出すると酸化や劣化を免れざるを得なかったそうです。
そこで、バジェ バジーナ イ フェルナンデスは、酸化や劣化に強いスパークリングワインの「二次発酵」に着眼し、この製法をシドラに応用し、以来、独自の「二次発酵シドラ」をつくり続けてきました。

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